| 目が覚める。 辺りを見回してみる……そこは見知らぬ部屋。 え? 何? 寝てる間に模様替えでもしたの? と、とにかく起きよう。 ベッドから出て、もう一度部屋を確認する。 やっぱりいつもと全く違う。ベッドも部屋に置いてある物も。 「…………おはよぉ〜」 挨拶をしながら部屋から出る。 「おはよう。リルちゃん」 「おはよう」 そこにはダディーとさくらんが居た。 ……ん? さくらん? 「何でさくらんが居るの、っていうかリルも来てるの? 一体どこにっ!?」 言いながらアタシは辺りを見回した。 アレ? 何かこの部屋もいつもと違う……見覚えはあるんだけど。 それにリルなんてどこにも居ないし。 「何言ってるんですか、リルちゃん?」 さくらんはアタシを見て言ってる……? え、何で? どゆこと? 嫌な予感がする……。 と、とにかく確かめてみよう。 アタシは洗面台目掛けて走り出した。 「リルちゃん。どこ行くんですか?」 さくらんの声が聞こえるけど今は気にしてらんないよっ! 洗面台まで辿り着き鏡を見る。 …………。 「う、うにゃあぁぁぁぁっ!!」 鏡に映る自分の顔に悲鳴を上げる。 アタシ……もしかして、リ、リルになってるっ!? 表情を変えたり顔をつねってみたりしてみると鏡の中のリルも同じ行動をする。 「あ、あわわわわわ」 な、何がどうなってんの!? さくらんに説明してもら――って無理か。アタシの事リルって言ってたし。 そ、そういえば何でダディーがさくらんチに居るの? ダディーなら何か知ってるんじゃ。 「ダ、ダディー! コレどうゆう事!?」 アタシはさくらんとダディーが居た部屋に急いで戻った。 「どうしたんですかリルちゃん? とにかくコレでも飲んで落ち着いて」 そう言ってさくらんはココアを差し出してくれた。 「ありがと」 お礼を言ってひと口飲もう……と思ったんだけど、思い出した。アタシはさくらんの料理で気絶したんだった。このココアは飲んで大丈夫なのかな? さくらんを見るとニコニコとアタシを見ていた。 …………。 「の、飲んでやるぜー!」 アタシは一気に飲み干した。 「…………アレ? おいしい」 「ふふ、よかったです♪」 そのココアは本当に美味しかった。 あの料理を作ったのと同じ人間が作ったとは思えないほどに。 「で、ダディー。コレはどうゆう事なのっ!?」 「うむ。実はな…………」 ☆ ☆ ☆ 「えぇ〜〜〜っ!? アタシとリルが入れ替わったぁ!? しかも戻す薬を取りにナオとリルが二人で宇宙に!?」 「うむ」 ダディーが説明をしてくれた。 さくらんの料理でそんな事が……確かに食べた瞬間別世界が見えた気がしたけど。 アタシを置いていくなんてナオちょっと酷くない? ってゆーか、ナオとリルが二人一緒……何か変な気持ち。 コレってなんだろう? 良く解んないや。 「本当にルミナちゃんなんですか?」 さくらんがアタシの顔や身体を触ってくる。 「うん、そだよ」 触ったって解らないんじゃ……見た目というか、この身体はホンモノのリルなんだし。 「へぇ〜、本当なんですか。じゃあ今リルちゃんは大坪くんと二人っきりって訳ですね」 「う、うん……みたいだね……」 な、何かさくらんが急に怖く感じる。 てか、何か黒いオーラが見えるよ……。 「そう……そうですか。ルミナちゃん、ダディーさん」 「は、はいっ!」 「な、なんだ?」 「二人を追いかける事は出来ますか?」 「で、出来ると思いますっ!」 こ、怖い……。 今のさくらんには逆らっちゃいけない。 「じゃあ、行きましょうか……。もし大坪くんがリルちゃんに何かしたら――」 その時、さくらんの持っていたココアのカップが粉々に砕け散った。 「ふふ、ふふふふふ……」 「す、すぐに用意してきますっ!!」 俯き加減で笑い出すさくらんが本当に恐ろしかった。 アタシはすぐにリルの部屋で着替えてリルの装置を探した。 それは簡単に見つかった。 アタシのと同じタイプだし、確りとアタシの家の情報も入っていた。 「ダ、ダディー。まずはウチに行けばいいんだよね?」 「そうだ。そこから宇宙船でフヌゥ〜ン星に行けばいい。公也達もそこに居るだろう」 「ふふふ、早く行きましょう」 「わ、わかりましたっ! では行きますのでアタシに掴まってくださ――ちょ、さくらん痛いです……ひっ! な、なんかごめんなさい?」 アタシの肩を掴むさくらんの力は凄かった。 お、折れるかも……。 さすがに文句を言おうかと振り返った時に見たさくらんの顔があまりに恐ろしくて何故か謝っていた。 「じ、じゃあ出発っ!」 そして、アタシ達三人は宇宙船を取りに行くためにアタシの家にワープした。 |